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, -=ミ jIニ=--=ニ jI斗 ‐=/ ⅵ _ア´i i i i i i i i i i ``'* , ァ< i i i i i i r'゙ Ⅶヽ ___ 7i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i `'くs。., ``' ,ノ ⌒` 、 i i iム ´ {i i{ i i i i i i i i i i i i i i i i i i i jI斗 \≫ { \ {i i / 〈 从i i i i i i i i i i i i i i i ア´ \i 公.。. ヽ j}く __,,.ノ ,} 、i i i i i i i i i_彡'゙ ., ゙ ′ 、i i i i ≧=- 辷ノ⌒¨` {ー‐ - .ミ \i i i i i⌒/ ア゙ }゙'* .,i i i i i i i i i i⌒゙' ., ノi i i i i i i i } ゙'* .,i / / _j{__ i{ ァi'´乂 ≧s。.i i i i i i i i i i i ≧==彡i i i i i i 才゙ ′ .}} 从 }jI斗午ミ i ≧=- ..,, i i i i i .。s≦_ 人 { ,ァ示ミ、 j Vノ爪 } 乂 \  ̄ , ?゚⌒¨''*、 ,.。 ‐=‐ ミ ______ ヽ乂 { V ハ ヾ'´ ー '゙ ゙, \「`ヾ, \ , ゚ c゚ , ゚' , ,ァ''"¨¨¨¨"^`''* ., ノ }``ヾ ¨´ ' 厶ィ } ψ {i i} {{ `? 。, / , 込、 V ) / 人 } ‘, {i゙ヽ ー ' i} ゚ ⌒゚%., / .八 介s。 ィ/ ´ ) ノ }? ; %, '゙ '゙ ` 、 ヽr‐抓 i{ / ァ- 、, / , %, } , ゚ ゚ ., { {i ヽ ,ノ / .乂( ./ i i i {=ミ / ゚c ,. ゚ ゚?., 乂 人 ./゙}ィ゙ j{_,. イ ./ i i i r'゙ ` 、{ , ゚?., 。$゙ ⌒%。 `` 、 、/ j{ i {,/{i^ 、 ,. ゙i i i r'゙' \ ィ゙ % ,.。?゚⌒ ⌒゚%。., ゙ / ,/ ¨´{i/ \_/i i i i{~ ′ \ ⌒%。, __/⌒' 、 jIニ=ミ ゚''* .,, / .7 , '´ ニ=ミ{⌒´ { ヽ ,.。?'゚ ``'*、 /⌒``' 、ア゙ `ー‐― ‐- ≧s。..' { i{ 7゙ ゙マ, ∧ _,,.。s*''゛ ゚。. ′ ⌒‘,⌒''∝㏄,cc 。。 ..,, ___i{ i}_ _ ∧,,..。s*''"⌒ ¨¨"^'' -=..,, _ jI斗 === ミ、 jI斗 {i j{L 丶 } i} ⌒¨¨、^ー=z ノ¨ ア゙´V ´ /⌒´ / 7⌒ヾァ'⌒`' 、 才゙ ,/′ { ゙ぅ=-匕 / .} .' ′ ゙ ,/ _,...< , ゙ i ∧ i { 〉 ゚%, j{ -=ニ ..,, _____ { {i { ⌒ / i{ ∨ i { { ゚c从 ア⌒ヽノ i 辷= 乂__,,.孑''" / _r'゙ i{ i {, ‘, ゚ ,‘,. 、 {i ー‐ァ=ミ ノ i} j}ニ=- ミ /⌒ア⌒゙' i{. i ‘, 、 ゚,‘, \ _j} ,/ー‐‐=彡 r'ー‐ { jI斗 辷7 i{. i 、 __r七i{ヾ,∧ \{i⌒ 7 r 'ー‐¬冖冖¬=- ミ、 r‐ '゙´ {⌒7 /‘, i ,√ r‐'゙⌒`∧ { __} j{‐ 、 ⌒`` 、 ヾ }_j{ / ゙, , ./ r‐'゙ }. ‘, ァ'゙⌒¨¨ } 137スレ目(198日目)に登場。 バラライカ主催のフェスに参加するためにヨスガシティを訪れていたポケモンコーディネーター。 手持ちは「フェストゥム」という種族の人型ポケモン、フォスフォフィライト。 やる夫がやよいやシャロに会うためコーディネーター用の楽屋に訪れた時、一緒に出会った。 何故か当初から好感度の上昇が大きい。やる夫の建前を一発で見抜くなど鋭い洞察力?を見せている。 公演終了後はこっそりやる夫についていくつもりらしい(メタ情報)。 138.5スレ目(201日目)、イベント終了後の親睦会でやる夫の勧誘を受け、黒の騎士団(WT)に参加した。 本人曰くやる夫の心を通じて何者かの声を聴き、やる夫の情報を色々と受け取っているらしく、その一部を華琳に教えて彼女がWTに参加する一助となっている。 144スレ目(217日目)、やる夫の恋人たちのアレな場面の回想を読み取ってしまい赤面していた。 147スレ目(220日目)、銀河団による誘拐の被害者であった姉の古明地さとりと再会。 彼女の家系には人やポケモンの心が入ってきてしまうという力があり、催眠術など心に直接ぶつけられるものを素通ししてしまうらしい。 こいしは波紋法を身に着けたことで防御手段を得ているため、今は平気になっている。
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Molecular Psychiatry (2004)9,984-997 Review Glutamate as a therapeutic target in psychiatric disorders より 概要 グルタミン酸は、哺乳類の脳における、主要な興奮性神経伝達物質である。 グルタミン酸をリガンドとするイオンチャネル型受容体は、 NMDA型受容体(以下NMDAR)とAMPA型受容体(以下AMPAR)に分けられ、 特にNMDARはSchizophrenia(統合失調症)の病態生理に関係すると考えられている。 NMDARについて NMDARはグルタミン酸をリガンドとするから、もちろんグルタミン酸を認識部位を 持つが、その他にイオンチャネルの開閉を調節するグリシン認識部位を持つ。 グリシンはNMDARのイオンチャネルの開閉時間に影響を及ぼすが、 グリシン自体は、チャネルの開閉を行わないので、co-agonistと呼ばれる。 またNMDARのイオンチャネル内にはマグネシウムイオンが結合していて、 イオンの行き来をブロックしているため、NMDARは膜電位感受性でもある。 マグネシウムイオン結合部位付近にPCP結合部位も存在する。 PCPは生体物質ではなく、NMDARのアンタゴニストである。 PCP結合部位にはMK-801も結合し、アンタゴニストとして働く。 その結合力はPCPの10倍にも及ぶ。 Schizophreniaのモデル Schizophreniaの症状は主に3つに分けられ、陽性症状、陰性症状、認識症状と呼ばれる。 特に陰性・認識症状に関しては治療法の追求がほとんどなされていない。 書きかけ。
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_ >. ,. . ─ . . .、 .< / /. . . . . . . . . . . \ . \ /. ,イ. . /. . . . . . . . . . ヽ . .\ . \ /. . ./. . . / . . . . . . . . . . . . ヘ . . . .ヽ(⌒Y⌒) -、 _,(⌒Y⌒) . . . √ . . . . . . . . . . . . . .} . . . (⌒*○*⌒) .\. /(⌒*○*⌒). . l . . . . . . . . . . . . . . . .| . . . . . (__人__) . . . . . /, /. . . . . (__人__). . . ..|. _ . |. . . . . .}-─-. . . . . . ∨|. . . . . . . . . /, /. . . . . . . . .V. . . . . . . .|´ ハ` |V. . . .| | .∧. . . . . . . .V/ . . . . . . . . ./, √/. . . . . . . √. . . . . /| _,二、 | \;/ テうミ } . . . . . .V/ . . . . . . . . ./, j;/. . . . . . . . {. . . . . . ./.〃{トcイ} ` V r゚ソ|ハ . .∧ |V/ . . . . . . . .|、/, /,ri. . . . . . . . .{∧. . .| {(ヘ` ゞ=゚' i ´¨` λ' ` } .∧ .|∨ . .| \,. /|/ |/|. . . . ./|.{. ∨| | \、 ノイ| . .|/ ∨ \/ V/ / / | .|/{ . f |∧ V. `s、. ` ´ / ,' /| ノ { }、 V/. { .λ V{ .八 |\ V γ > - <.{ヽУノ |/{ ∧ ハ |. { ./∧ |} .}` ゝ- -/ {r"} ` |イ`ヽ、.八 (∧ ./ .} ノ. ∧( ∧ ハ {}/ _ r ⌒ V.-''¨⌒¨'''-| >ミ-} ∧ ( 〈/ .} / {\. V 〉、\\ V 二二二 | ./ -=彡" 乂( |∧__\ ` /. . \.\\ V / .///. . |. . }  ̄ /. . . .} . }\.\\ V //// /. ./. . .} √. . . .V∧ \.\\ V ./ // ; イ. ./. . . . | √. . . .V|. . .ト、 >s、,_ V/,..ノ /O|. .|、. . . . | √,;.r. . `{. . .}`ゝ--─''ΤΤ ̄ ̄ .|. .|、 \ .{ r'". . . . . . . ∧. ∧ )r( |. .|. . \. ) [. /. . . . . . .∧. ∧ / | ハ |. .{. . . . . `| |. . . . . . . . . ;' V. .|.O / j ハ O .|. . |. . . . . . | |. . . . . . . . . .;' .}. . | / / } {. . |. . . . . . .| | . . . . . . . . ;' rヘ |ノ ノ ソ {. . |v. . . . . .| |. . . . ,'"⌒\ /- / / / }. . }r. . . . .| }. . . . . . . . . /. . . / / .{ / | . . }. . . . . .| \. . . . /. . . . ./{ / V / O |. .∧. . . リ ". ./. / ' V V. . . V/ 155スレ目(235日目)に登場。 やる夫がマタ・ハリと時間稼ぎ目的のバトルをしている間、傍らに潜伏し監視していた銀河団員。 ヨル・フォージャーたちを脅迫するために誘拐していた娘、アーニャ・フォージャーが救出されたことで、ヨルによって即座に無力化される。 その後黒の騎士団の保護観察部屋に連行されていった。 夜に尋問を行おうとした時、同席させていたトリエラが彼女と面識があったことで素性が判明。 かつてトリエラと同じ組織に所属していた少女で、コードネーム「7」と呼ばれていた。 トリエラからは「様々なところに潜入をして情報を抜き取り、時には人を傷つけることも「掃除」することすらも厭わない冷静で冷徹な子」という評価。 心を読める角楯カリンの力でかなり念入りに催眠がかけられていることが判明したため、波紋で解除してから尋問を開始。 今まで鵜呑みにしていた情報を精査したら話が全く違うことを知り、組織を問い詰めようとして処分され銀河団送りとなった。 名前は「柊ナナ」で年齢は14歳、特技は人の心をしぐさや雰囲気で読むこと、趣味は漫画を読むこと(ジャンル不問)。 手持ちポケモンはミミロップとイーブイ。イーブイはあえて進化させておらず、油断した相手を嵌めるためのじたばた型。 かつていた組織は「委員会」と呼ばれており、悪を裁く正義の組織と刷り込んだ子供たちを使い捨てにして窃盗・脅迫・暗殺などを始めとした非合法な仕事の依頼を請けていた。 ある時治癒能力があるという女の子の暗殺を命じられたが、事前に聞いていた人物像と合致しない点について上層部に問い質そうとしたことで、ターゲット諸共始末されそうになってしまう。 ターゲットの女の子を庇って暗殺者を撃退したものの、重傷を負った自分のために限界を超えて治癒能力を使用したことでその女の子は逆に死亡。 怒りのまま「委員会」に乗り込んで暴れたが取り押さえられ、両親を殺害したのも委員会であったなど、全てのネタバラシをされて銀河団へ送られた。家族は他に姉と妹がいたが、どちらも既にいない。 念入りに催眠をかけられていたせいで、銀河団にいた頃のことは何も覚えていない。 贖罪意識はあるが、特に「委員会」に対する復讐心を滾らせており、そのために黒の騎士団への参加を承諾した。特に波紋法の習得に意欲を燃やしている。
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原著論文 Prevention of coronary heart disease with pravastatin in men with hypercholeserolemia. New England Journal of Med, Nov 16, 1995-Vol 333, No. 20 p1301-1307. Pubmed 論文のタイプ 治療 論文の研究デザイン RCT 論文の背景 高コレステロール血症の中年男性において、コレステロール値を下げれば心筋梗塞の発症率が下がることは、このトライアル以前にも示されていました。ただ研究のデザインやイベント発症率が低かったりで、はっきりとした効果は分かっておらず、メタ分析では、冠疾患による死亡リスクは下げるが、心血管系以外が原因の死亡リスクは治療によって上がるかもしれないとも思われていたようです。 論文のPECO P(patient):平均血漿コレステロール値272±23mg/dlの、45-64才の男性6595人(スコットランド西部) 平均55才、BMI26、平均血圧136/84、狭心症のある人5%、糖尿病1%、高血圧症15%、現在の喫煙者44% 平均総コレステロール272mg/dl、LDL-cho19 、HDL-chol44、中性脂肪164くらい E(Exposure):pravastatin(メバロチンR) 40mg/日 C(Comparison):プラセボ O(Primary Outcome):非致死的心筋梗塞と、冠動脈疾患による死亡 論文の妥当性 ランダム化か?:されている。 ITTか?:されている。 結果(一次アウトカムについて) フォローアップ期間:平均4.9年。脱落率が結構高い?(5年でプラセボ30.8%,介入群29.6%) 観察期間中のLDL:プラセボ群190mg/dl、介入群150-160(ITTの場合)実際に内服している人では140mg/dlくらい。 pravastatin群 プラセボ群 RRR(95%CI) NNT(95%CI) 5.27%(174/3302) 7.53%(248/3293) 0.300(0.156-0.420) 45(30-93) 補足 他のエンドポイント(5年間の絶対リスクで) 全ての心血管系の死亡:プラセボ2.3%介入群1.7%(RRR0.32(0.03-0.53)) 心血管系以外の死亡:プラセボ1.9%介入群1.7%(有意差なし) 全ての死亡:プラセボ4.1%介入群3.2%(P値0.051でぎりぎり有意差なし、RRR0.22(0-0.40) サブグループ解析(5年間の絶対リスク) プラセボ群の発症率に関して、コレステロール値269mg/dl以上と以下、LDL189mg/dl以上と以下を比べてもイベント発症率に差がない。HDLでは43mg/dl以下、TGでは148mg/dl以上の方が発症率が上がる(リスク因子?)、年齢55才以上、喫煙者、マルチプルリスクファクターがあれば発症率上がる。 薬副作用 癌発症(プラセボ106人,介入群116人(有意差はなし))筋肉痛は有意差なし、肝酵素上昇は少し多い。 薬の値段 メバロチン10mg錠145.5円(40mgで582円)(後発品も発売されています) 最終更新日 2008年9月19日 評価者 DK
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~レクイエムの大迷宮 地下11階「ストレングスの船」~ 『さぁーてと』 『ウヒィッ!?』 只一人残されたソフト・マシーンが、デルフリンガーの言葉に怯えたような悲鳴を上げる。 『残るはテメーだけだよなぁ』 『ウググググ……』 デルフリンガーの言う通りだった。 元から大して当てにしていなかった屍生人三体はともかく、スタンド使い二人を目の前で倒されてしまったのは非常にヤバい。ソフト・マシーンという自分のスタンドは、相手にこちらの存在を気取られておらぬ内に、その虚を突いての奇襲戦法を得意とする能力であると、その本体であるズッケェロは自覚していた。 あるいは、今回のように強力なパワーを持ったスタンド使いとコンビを組んで サポートに回るという使い方でも、充分に役立てられるのだということもわかった。 だが、少なくとも自分が一対一の直接対決を不得手としていることだけは間違いは無い。 敵に手の内を明かしてしまった以上、相手の「厚み」を奪ってやろうと思っても、目の前のタバサは如何様にも対策を講じてそれを封じてしまうだろうし、そもそも、その為には敵に直接手に持った剣で刺し貫いてやらねばならない。 そこまで接近してしまったら、逆にあのクレイジー・Dの餌食になるのがオチだ。 どうあっても自分一人で勝てる訳が無い。ならば、やるべきことはたった一つ。 ここは素直に諦めて、ひたすら逃げるまでだ。 スピードに関しても平凡な能力しか持たない自分でも、逃げ切れそうな手段が一つだけある。 『動くなッ!』 そう叫んで、ソフト・マシーンは自分の能力でペラペラになったツェペリの体を引っ手繰り、手に持った剣を未だに気絶したままのツェペリに向けて突き付ける。 『動くなよ……このオヤジを殺されたくなければ、そこで大人しくしているんだ…』 『はっ。勝ち目が無いとわかれば今度は人質かァ?情けねぇ野郎だ、プライドってモンはないのかね』 『ウルセー!いいかテメェ、そっから一歩も動くんじゃねーぞ! わかってるよな、ピクリとも動くのは許さねーぜ!動いたらその瞬間にこいつを殺すッ!』 デルフリンガーの挑発に熱くはなっているが、ソフト・マシーンは未だにツェペリを掴む手を離さずにいる。 タバサは何も答えない。 代わりに、ソフト・マシーンが喚いている隙にDISCを取り出し、躊躇無くその能力を発動する。 『な!?テッ、テメー……!』 「ザ・ハンドっ!」 ガオンッ!! ソフト・マシーンの抗議の声を待つまでもなく、タバサとソフト・マシーンの直線上の空間に向けて あらゆるものを「削り取る」力を持ったザ・ハンドの右手を振るう。 その一撃によって、彼女達の間に広がる空間が「削り取られ」、まるでソフト・マシーンの体が瞬間移動したかのようにタバサの方向へと引き寄せられて行く。 『ウオオオオオーッ!』 衝撃の余りに、ソフト・マシーンは思わずツェペリの体を取り落としてしまう。 そして、引き寄せられる彼の目に映ったのは、先程のフォーエバーの如くクレイジー・Dを叩き込もうと待ち受けているタバサの姿だった。 『ヒギョエェェ!たッ、たッ、助けてくれェ~~~!!』 「クレイジー・ダイヤモンド!」 ドラァッ!! 容赦無く叩き込まれたクレイジー・Dの拳がソフト・マシーンにめり込み、そのままラッシュへと繋げる。 そして最後の止めとばかりにソフト・マシーンを力一杯殴りつけ、先程も彼が潜んでいたクラフトワークによって作り上げられたパイプの「屋根」の残骸へと向けて吹っ飛ばす。 『ウッガァァァァーーーーッ!!』 かつての相棒のスタンド能力によって「固定」されていたパイプの山に、数え切れぬ程の拳の乱撃を叩き込まれたソフト・マシーンが頭から突っ込んで行く。 そしてそのまま力を失って、敢え無くソフト・マシーンは消滅する。 そして、それによってソフト・マシーンの能力から解放されたツェペリが、急激に肉体の「厚み」を取り戻して行く。 「……起きて」 タバサは未だに気を失ったままのツェペリの許へと近付き、その頬をぺちぺちと叩く。 「………ム……ウゥ~ム……お、おおタバサか…!」 幾度かタバサがそうしている内に、やがて意識を取り戻したツェペリは勢い良く跳ね起きる。 そのまま油断の無い表情で周囲を警戒するが、敵の姿が見えないことを確認して、その表情を緩める。 「ウーム。私が今もこうして生きているということは、君がスタンド使い共を片付けて私を救ってくれたと言うことか……ありがとう、おかげで助かったよ」 一連の状況を察したツェペリが、タバサに向けて素直に頭を下げる。 『フフン、情けねーな、ツェペリのおっさん。そろそろアンタも引退する歳じゃねーの?』 「いやいや。六千年の時を過ごしているというデルフ君を前にして、おいそれとは退くことは出来んよ。 私もまだまだ、戦士としては未熟なのだということを、今の戦いでたっぷりと思い知ったからね」 『そいつは重畳。この経験を踏まえて今後も精進するんだね、若造のツェペリ男爵』 「ハハハ。畏まりましたぞ、戦士デルフリンガー」 オーバーなくらいに芝居が掛かった口調で、ツェペリとデルフリンガーが応酬を続ける。 彼らのその様子を見て、タバサはほんの少しだけ、口元に笑みを浮かべた。 『………んお!?』 だが、それも突然船全体を襲い出した震動によって中断される。 その勢いは、先程の貨物室で積み重ねられた木箱を崩落させようとフォーエバーが仕掛けた物の比では無い。それどころか、時を重ねれば重ねるほど、その震動もより大きくなっていくようだった。 考えられるのは只一つ。 この船全体がストレングスと言うフォーエバーのスタンド能力で維持されているのならば、その本体であるフォーエバーが消滅した今、支えとなるスタンドパワーを失ったこの船は崩れ去る運命にあるということだ。 「いかんな…!早く脱出するなり次の階層に行くなりせんと、この船は沈むぞ」 『タバサ!アレはねーのかよ!?ホレ、あの……地図が全部丸わかりになるヤツ!』 「今は、持っていない…!」 痛恨の表情でタバサが答える。 デルフリンガーが言っているのであろう、その階層の構造を瞬時にタバサへと伝える「ハーミットパープルのDISC」を、何故、自分は今持っていないのだろうかとタバサは悔やむ。 あのDISCさえあれば、次の階層への入口の在り処が一瞬でわかるというのに。 『なぬ~~~!?それじゃ本気でヤベェじゃねーか!このままじゃオレ達全員オダブツだぜ! ああ、遠い異郷の地。 その冷たい海の底でこのデルフリンガー様の伝説も密やかに終わっちまうのか……』 「…………っ」 デルフリンガーの言う通り、入口が見つからなければ、自分達はこの船の下に広がる果てしない大海原へと投げ出され、そこでお終いだろう。 そして、船が完全に崩れる前に次の階層への入口を探し当てるには、あまりにも時間が足りない。 だが、だからと言ってここで座して死を待つ訳にはいかない。 最後まで諦めるものか。 限られた時間で、何としてでも入口を見つけ出そうと、タバサは一歩を踏み出そうとする。その時だった。 「こっちだ」 自分を呼ぶ何者かの声が、タバサの耳に入って来る。 その声から敵意は感じられない。 タバサは頭を振ってその声の主を探す。そして、それは拍子抜けする程に呆気なく見つかった。 「早くしろ、急げ。オレに付いて来い」 数刻前にこの船室から逃げ出した筈の、斑模様の服を着た猫がタバサ達に尻尾と顔を向けていた。 猫はタバサが自分に気付いたことを悟ると、そのまま勢い良くその場から駆け出して行く。 「…………あ!」 タバサは言われた言葉の通りに、猫の後を追って駆け出して行く。 「あの猫……今、口を利いたように見えたが?」 『しかもこっちに来いだとさ。はてさて、今度は何が出て来るっつーのかねぇ』 まるで驚いた素振りを見せずに、ツェペリとデルフリンガーがお互いに口を開いてその事実を確認する。 この世界であれだけ色々な“記録”を見せられ続ければ、今更猫が喋った程度で驚く方が無理と言うものだった。 タバサとツェペリはその喋る猫に導かれて、激しく震動する船内を右へ左へと駆け抜けて行き、そして最後にとある扉の前へと辿り着く。 「この先にアンタ等がお探しの出口がある。オレに出来るのはここまでだ、せいぜい後は頑張るんだな」 「…………どうして」 どうしてあなたは自分にそのことを教えようとするのか。 何よりも先にタバサの口から出てきたのは、そのことへ対する疑問だった。 「アンタがいいヤツだからな」 そして、彼女の問い掛けに対して、猫は淀みの無い口調でそう答えた。 「あの状況で見ず知らずのオレを助けようとするなんざ、普通は出来ねぇ。大したモンだ。 オレを拾って育てた癖に、最後にはブッ殺そうとしやがったあのクソ野郎とは大違いだ…… そういやまだ言ってなかったが、オレの名前はドルチだ。んじゃ、縁があったらまた会おうぜ」 最後にドルチと名乗ったその猫は、そのまま今までと同じように扉の奥へと姿を消して行った。 『どーするんだい、タバサ。あいつの言ったコトを信じるのか?』 「……信じてみる」 そう答えて、タバサは扉に手を掛ける。 あの猫がタバサ達の前に現れる度に、この船に潜む敵との戦闘があったのは事実だ。 だが、だからと言ってそれが罠だったとも限らないだろう。 こちらに敵の居場所や次に行くべき場所を教えてくれていたのだと考えることも出来るし、そもそもこの船がフォーエバーのスタンド能力によって構成された物である以上、罠に掛けるとしたら、逆にタバサ達を迷わせた上で、じっくりとストレングスで痛め付けて消耗させる方が自然では無いだろうか。 そして、タバサの疑問に対する答え。ドルチが敵意を持っているとはどうしても思えなかった。 いずれにせよ、それが罠かどうかはこの扉を開いてみればわかる。 タバサはその手に力を込めて、そのまま勢いよく目の前の扉を押し開いた。 そこは機関室だった。巨大で複雑な仕組みの機械が動く度に、室内に響く唸り声を上げている。 ふと視線を先に向ければ、確かにドルチが言った通り、機関室の真ん中に次の階層に向けての下り階段が広がっており、そして当のデルチは、既にその機関室の中から姿を消していた。 『おほ…!本当にありやがった!なんだかあの階段も久しぶりに見る気がするぜ』 「急ごう、タバサ」 歓喜の声を上げるデルフリンガーとは対照的に、いやに淡々とした口調でツェペリが先を促す。 その態度に僅かな違和感を感じたが、タバサは気のせいだと考えて、促されるままに一歩を踏み出す。 まさにその瞬間だった。 「――MUUUUOOOOOOO……」 機械の動きに混じって、別の音が聞こえて来る。 それは声だった。何者かによる雄叫びの音。 その声は次第に勢いを増し、こちらへ近付いて来るのがわかる。 「WRYYYYYYYYYYYYーーーーーー!!!」 そして、タバサ達を先へ進ませぬとばかりに、目の前にその声の主が天井から物凄い勢いで降り立って来た。 「………!」 『なんだぁ!?まだ敵がいやがったのかよ!?』 「FUUUHAAAAAAA……」 タバサ達の驚愕など意にも介さぬとばかりに、眼前の敵が威嚇するように低い声を漏らす。 フォーエバーが着ていた船長服よりも更に立派な装丁の施された、高級感溢れる服。 先程のジャンプを可能とする身体能力を見れば、彼が屍生人か吸血鬼の類であることがわかる。 だがその視線や表情は、顔一面を覆う石の仮面に遮られてタバサ達が見ることは叶わない。 『時間がねぇ!タバサ、一気に片付けるぞ!』 「わかった」 「――いや、君達は下がっていてくれ」 静かな口調でそう言って、しかし敵の姿から一瞬たりとも目を離さぬまま、ツェペリが一歩前に出る。 「ここは私に任せてくれ。いや……この敵は私一人で戦わせて欲しいのだ」 『んなっ…!?ど、どういうことだよツェペリさんよぉ!?今は時間が……』 「頼む。デルフ君」 今までに聞いた事の無い程の真剣な態度で、ツェペリはデルフリンガーにそう懇願する。 「……ツェペリさん」 そんなツェペリの態度を受けて、タバサも神妙な表情を作りながら彼の顔を見据えながら言う。 「その人は、もしかして……」 「ああ。間違いない」 「………わかった」 『な!?タバサ!?』 それだけで充分だった。 そして未だに納得のいかない様子のデルフリンガーの言葉を打ち消すように、タバサは軽く首を振る。 「あの人の…好きにさせてあげて」 『いや、だけどよぉ…』 「私からも、お願い」 『……………』 どこか悲しげな表情を作ってそう言って来るタバサの顔を暫く見つめた後、やがてデルフリンガーは根負けしたようにふぅ、と深く嘆息してから、言葉を続ける。 『……わかったよ。アンタ達がそうしたいなら、そうすりゃいいさ。 だがツェペリさんよ、そこまで言った以上は必ず勝てよ。船が沈むよりも早くだ。わかったな?』 「……ありがとう。すまないな、二人共」 タバサとデルフリンガーに向けて感謝の言葉を口にしてから、ツェペリは再び目の前の石仮面の男へと向き直る。 「まさかとは思ったが…!本当に……本当にこの船に貴様がいるとはなッ…! これもまたこの大迷宮の意志なのか……こんな運命を、迎えることになろうとはッ……!」 「KUAAAAAAAAーーーッ!!」 唇を噛み締めながらそう呻くツェペリの声など意にも介さずに、石仮面の男は咆哮を上げて飛び掛って来る。 「コォォォォォ…!」 波紋法の呼吸を整えながら、ツェペリは石仮面の男が振り下ろして来た右腕を回避し、すれ違い様に波紋を流し込むべく石仮面の男の腕に自分の両の掌を触れさせる。 「波紋疾……――ッ!?」 今まさに波紋を流し込まんとする瞬間、ツェペリは体内で練り上げた生命エネルギーの流出が止まるのを感じていた。腕が凍っている。ツェペリに触れられた瞬間、石仮面の男は逆に自分の腕に含まれていた水分を一瞬で気化させ、その影響で周囲の熱を奪って自分に触れるツェペリの手をも凍らせたのだ。 皮膚の下に走る血管に至るまでを完全に凍らされてしまえば、その場所にまでは生命エネルギーが流れず、従ってそこから波紋を流すことも出来ない。 これぞ気化冷凍法。 かつてこれと全く同じ技を、吸血鬼ディオ・ブランドーからその身に受けたことをツェペリは改めて思い出していた。 「くッ……!」 ここまでこの人物が“吸血鬼の肉体”に馴染んでいるとは! 様々な要因からツェペリは痛恨の表情を浮かべつつ、石仮面の男から自分の両手を何とか引き離そうとするが、石仮面の男の右腕ごと凍らされてしまっているツェペリの手は中々動こうとはしない。 「UOOOOOOOM…!」 そのまま、石仮面の男は自由に動く左腕を振り上げ、ツェペリの体を引き裂こうとする。 だがその時、突然飛んで来た銀色に輝くDISCが、石仮面の男の凍り付いた右腕へと突き刺さる。 その刹那、急激に凍結した部分の温度が上昇し、それを伝わってツェペリの両手の拘束までもが解放されていく。 「むう……ッ!」 その一瞬の隙を突いて、ツェペリは石仮面の右腕から一気に両手を引き離し、一旦距離を置く為に後ろに向かって跳躍する。見れば、先程から彼の戦いを静観していた筈のタバサがDISCを投げた姿勢のまま、厳しい瞳でこちらの姿を見返して来ている。 ツェペリの両手を拘束していたのは、気化冷凍法によって氷と化した空気中やツェペリ自身の体内に含まれていた水分。そして彼女が「水を熱湯にするDISC」を投げることで、石仮面の男の右腕を覆う 水分が常温以上の温度へと変わり、それがそのまま伝わってツェペリの両手を覆う氷をも溶かしたのだ。 「一人で戦うのはいい……でも、あなたが危機ならそれを見過ごす訳にはいかない」 静かに、しかし怒りにも似たその感情を隠そうともしないまま、タバサはツェペリに向けて言った。 あなたは仲間だから、と続けて呟いた後、彼女は少しだけその表情を緩める。 「……手を出したりして、ごめんなさい」 「いや……おかげで助かったよ。礼を言う」 素直に感謝の言葉を述べて、ツェペリは再び石仮面の男に向き直る。 タバサのおかげで両手を覆う拘束も解け、再び血液が循環を始めて少しずつ温度を取り戻していくのが実感出来る。 だが、この傷付いた両手で再び波紋を流せるようになるまでは、もう暫くの時間がかかるだろう。 そして、依然として石仮面の男は無傷のままだ。 今ツェペリ達が立っている船が完全に崩壊するまでの時間も、そう長いものでは無い筈。 こんな状況で一人で戦うなどと言い出したのは、只のツェペリ自身の我儘と拘りに過ぎない。 だが――それでも目の前に立つこの男だけは、自分の手で倒さねばならない相手なのだ! そして、自分のそんな我儘に、これ以上タバサ達を巻き込む訳にはいかない。 ツェペリは一気に勝負を決めるべく、再び天井近くまで跳躍。 手が使えないならば、脚を使うまで。 スクリュー状に自らの肉体を回転させ、勢いを増したまま一気に石仮面の男に向けて肉薄する。 「波紋乱渦疾走(トルネーディオーバードライブ)!!」 石仮面の男が空中を飛翔し、その蹴りに波紋ネルギーを乗せて迫るツェペリの姿を見上げる。 波紋による攻撃と、当たる面積を最小にしての波紋防御。 ツェペリの親友ダイアーの得意とする「稲妻十字空烈刃(サンダークロススプリットアタック)」と同様に、 攻撃がそのまま防御へと繋がる文字通り攻防一体の必殺技だった。 気化冷凍法は脅威だったが、その射程は石仮面の男自ら触れねば効果が及ばぬ短い距離の筈だ。 それはツェペリの至近距離に接近していながらも、彼の両手しか凍らせることが出来なかったことから明白。 そして波紋と共に攻撃を繰り出せば、石仮面の男にそれを防ぐ手立ては無い! 「MUUUUUUU!」 だが、石仮面の男を始めとする吸血鬼には、ツェペリが知らない能力がまだ一つだけあった。 空裂眼刺驚(スペースリパー・スティンギーアイズ)。 それはかつてディオ・ブランドーがジョナサン・ジョースターの命を奪い、また自らの欲望に殉じて吸血鬼と化して朽ち果てていったツェペリの同門である戦士、ストレイツォによって名付けられた技だった。 そして今、石仮面の奥に隠された瞳から、超圧縮されて放たれた吸血鬼の体液が、空中から迫るツェペリの体に突き刺さり、そのまま彼の喉元を貫いて行った。 必殺の気迫で以って放たれた一撃を届けられぬぬまま、宙を浮くツェペリの体が地面へと叩き付けられる。 それと共に、吸血鬼が身に着けていた石仮面の一部が、体液を撃ち込んだ際の衝撃で砕かれてゴトリと床へと転がった。 仮面の外れた吸血鬼の顔は、他ならぬ地面に倒れ伏すツェペリの顔にそっくりだった。 「あ……あぁっ…!?」 それらの一部始終を見ていたタバサが、目を驚愕に見開いて呆然とした声を上げる。 『おでれーた…!だがツェペリのおっさんと石仮面……そしてこの野郎のツラ!全てが繋がったぜ…!』 タバサの身に付けたベルトに差し込まれているデルフリンガーが、歯噛みしながら呻く。 彼の言葉通り、石仮面の男を初めて見た時の疑惑は、その素顔を晒すことでついに確信へと変わったのだ。 かつてツェペリが語った石仮面の神話。彼が波紋を習得するそもそものきっかけ。 吸血鬼を生み出す力を生み出す石仮面を発見し、それを船に積み込んだ発掘隊の隊長が偶然にもその力を解き放ったことで、人間の世界に吸血鬼の存在が知られるようになった。 そしてその時に吸血鬼として生まれ変わった発掘隊の隊長こそ、ウィル・A・ツェペリの父親だった。 そして今、ツェペリ親子はこの世界が生み出す“記録”なって蘇り、再会を果たしてしまったのだ。 父のような悲劇を生まぬ為に波紋法を体得した息子を、他ならぬその父が殺すという運命を迎えて。 『チ……ィッ…!こんな運命…残酷すぎらぁーね…!』 「…………っ!!」 その双眸に怒りと憎しみを湛えて、タバサは吸血鬼に向けて装備DISCのスタンドを展開する。 許さない。例え相手が誰であったとしても。それがツェペリの愛する父親だったとしても。 この男は、自分の母とは違う。 心を深く傷つけられ、正気を失ってもなお娘を――この自分を守ろうとしてくれている、あの人とは違う。 大切な家族の命を奪おうとする者を、許しておくことなど出来はしない。 冷徹な「意志」にまで高められた殺意を抱いて、タバサは吸血鬼に向けて駆け出して行く。 彼女の殺意を感じ取った吸血鬼もまた、地面に倒れ伏すツェペリから興味を失ったように顔を向ける。 「…………ま……て……!」 喉を撃ち抜かれて、文字通り息も絶え絶えのツェペリが地面を這いずりながら、完全に怪物と化した己の父親の足首を掴んだ。 「貴様の相手は、私だ………貴方は…この私と共に…再び、この世界で…滅び去るのだ…」 既に波紋法の呼吸すら維持出来ぬ程に深く傷付いたツェペリに再び視線を向けて、彼の父親はもう相手が誰なのかも忘れ去ってしまったかのように、自分の息子に止めを刺すべく左腕を高く掲げる。 「WRYYYYYYYYYY!!」 後一度でいい。後一度だけ、波紋法の呼吸が出来ればいい。 既に気化冷凍法によって凍らされた両手には、波紋を流せるだけの血液が循環している。 ツェペリは自分の体に残された生命エネルギーを一点に掻き集めながら、その一度の為に呼吸を練っていく。 「父よ………これが私の……あれからの日々を送って来た……貴方の息子の……全てです……!」 殺意を込めて振るわれる父の左腕をその目に見ながら、ツェペリは自らの生命エネルギー全てを乗せて、かつて自分の目の前で太陽に包まれて死んで行った父に向かって、最後の波紋を解き放つ。 「深仙脈疾走(ディーパス・オーバードライブ)――!!」 ツェペリの体に父親の腕が突き刺さると共に、彼の集めた生命エネルギー全てが波紋となって吸血鬼と化した父親の体内へと流れ込んで行く。 息子の全てを受け止めて、その生命エネルギーを全身に行き渡らせた吸血鬼は、石仮面の魔力によって得た人間を超越する肉体を崩して行き、やがて完全に消滅する。 「…………!!」 タバサは急いで、地面に倒れ伏したツェペリの許へと向かう。 早く彼を助けなければ。今、自分が装備しているクレイジー・Dならば、どんな怪我でも治すことが出来る。 これ以上、目の前で大切な人がいなくなるのはもう嫌だ。 どうか間に合って。ただそれだけを願いながら、タバサは身を屈めてツェペリの体に手を伸ばす。 だが、彼女がツェペリの体に触れようとした瞬間、全ての生命エネルギーを失った彼の体が消滅した。 この世界で生まれた“記録”が命尽きる時に迎える、「死」の運命だった。 「そ……そんな……っ」 震える声で呟くタバサが、全身の力を失ってその場に膝を付いた。 どれだけ地面に手を伸ばした所で、ツェペリの姿は何処にも無い。 彼はたった今、タバサ達の目の前で、生命エネルギーの全てを使い果たして消滅してしまったのだから。 『ふ…ふざけんなよ……!呆気なさ過ぎるだろ……!?なあ、おい、ツェペリさんよぉ…!』 苦渋に満ちたデルフリンガーの慟哭にも、応える者は誰もいない。 今にも崩れ落ちそうな機関室の中では、それでも動きを止めようとしない機械の音だけが響いているだけだ。 「あ……あぁっ……あぁ…あ…」 また、いなくなってしまった。 自分の目の前で大切な人が逝ってしまうのを、またしてもタバサは見ているしか出来なかった。 愛する両親から名付けられたシャルロットの名前を捨て去って、今のタバサという「人形」の名前を名乗ることを決意してから、自分は二度と悲しいと言う気持ちを感じることは無いだろうと思っていた。 自分には、シャルロットから全てを奪った者達に復讐を果たさねばならないと言う使命がある。 だから全てが終わるまでは、他の全ての感情と一緒に、悲しいと思う気持ちも封印したつもりだった。 今では、それが再び大切な誰かを失うことに対しての恐れであり、自分の臆病から来る強がりに過ぎなかったのだということを、タバサははっきりと自覚していた。 悲しみは、背負って歩くには重過ぎる。 悲しみを沢山抱えれば、きっと自分はそれに押し潰されてしまうと思ったから。 だけど、大切な人の存在は、そんなものに負けないくらいの力をタバサに与えてくれる。 例え深い絶望の淵に追い込まれても、その人達がいてくれるならば、再び立ち上がることだって出来る。 人は一人では生きられない。自分はもう、一人では戦えない。だが、それでいいのだ。 孤独な者の強さは、いつかより強い力に直面した時、支えを失って脆くも崩れ去ってしまうものだから。 そして、だからこそ、大切な人を失った時の悲しみは、何よりも自分の心を深く抉り取って行くのだ。 わかっていたはずなのに。覚悟していたはずなのに。 それでも、実際にその瞬間に直面してしまった今、タバサの胸を耐えられない程の痛みが襲っていた。 「――タバサ」 ふと、顔を見上げる。その時タバサははっきりと見ていた。天に昇って行こうとするツェペリの魂を。 その姿は、かつて自分を救う為に、その命を捧げてくれたエコーズAct.3とまったく同じだった。 「すまない。私はこれ以上、君と共に戦うことは出来ないようだ。 だが、ありがとう……私の我儘を聞き届けてくれて。 かつて怪物と化し、そして今またその姿のまま蘇った父に、今度は私の手で引導を渡すことが出来た…… フフフ、何とも奇妙な運命だな……これで、せめて父が安らかな眠りに付いてくれれば良いのだが」 心の奥底から湧き上がる深い感慨を声に含めながら、ツェペリの魂がそう呟いた。 タバサにはそんな彼の気持ちが良くわかる。 どれほど変わり果てた姿になってしまったとしても、愛する親を救いたい。 例えその為に、目の前に残酷な運命が待ち受けていたとしても、決して悔いることは無いのだろう。 ああ。この人と自分は同じなのだ。 だがそのことに気付いた時には、彼はもう自分の目の前で逝ってしまった後だった。 タバサの顔が悲しみに歪む。 それが今のタバサが心に抱いている気持ちを、素直に表現した結果だった。 「……そんな顔をするんじゃない。君にはまだ、果たさねばならぬ使命があるのだろう? ここで立ち止まってはいかん。このレクイエムの大迷宮を統べる存在が、君のことを待っている。 戦いの思考を忘れるな。勇気を奮い立たせ、正義の道を歩いて行け。 そうすれば、何も恐れることは無い」 「わかってる……だけど…だけどっ……!」 「私の為に泣いてくれる、か……こんなことを言うのも何だが、嬉しいものだな。 だが、今は涙を拭わねばならない時なのだ。君のその気持ちは確かに私に伝わっている。 それだけで私には充分なのだよ。幸福とはこういうことだ……。 一度死んだにも関わらず、再び君のような仲間に出会えたことを、私は誇りに思うよ」 そのままツェペリは少し視線を横にやって、タバサの持つデルフリンガーの姿を見る。 「デルフ君、どうかタバサのことを宜しく頼む。 そして君が彼女と共に、君の言う相棒の元に帰れることを、私は信じている」 『……ああ。任せとけよ、ウィル・A・ツェペリ男爵』 「お願いするよ、戦士デルフリンガー」 これで最後だ。今まで辛うじて保たれていたツェペリの魂が、急速に形を失って霧散して行く。 「ツェペリ……さん…!」 「さらばだ、二人共。君達の進むべき正義の道に、希望の光があらんことを」 そしてタバサとデルフリンガーが見ている前で、ウィル・A・ツェペリの魂は天へと還り、その姿を消した。 彼女達はその姿を、ただじっと、いつまでも見ていることしか出来なかった。 『…………タバサ』 長い沈黙の果てに、デルフリンガーが静かに口を開く。 船を襲う震動は更に勢いを増しており、最早いつ崩壊するとも知れぬ状態にあった。 「……何も…言わないで」 体の奥から搾り出すように、タバサが掠れた声でそう言った。 「今は…何も………言わないで……」 『ああ……わかったよ』 それきり、デルフリンガーは口を紡ぐ。 後に残る音は、機械の駆動音と崩れ去ろうとする船の震動だけだった。 「………涙が……止まらない……」 やがてタバサは、ゆっくりと次の階層へと繋がる階段に向けて歩いて行く。 胸が痛い。心が悲鳴を上げている。視界がぼやけて、目の前の一歩を踏み出すことすら危うい。 だけど決してタバサは歩みを止めなかった。 そして、彼女が階段を降りきった時、スタンドで作られたその船は完全に崩壊して跡形もなく消え去って行った。 ゼロの奇妙な使い魔「タバサの大冒険」 To be continued…… 第8話 その3 戻る
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注 読者の皆様へ 雛苺は今回の曲で3種類の声を使い分けます 雛A=マキシマムザ亮君(ノーマルボイスの人) 雛B=ダイスケはん(デス担当の人) 雛C=ナヲ姉さん(恨み罠(ryの人) 以上です… ↑解説ここまで ↓本編ここから 雛苺のこの地をも揺るがす絶叫は店全体に響くほどのものだった。 J「な、なんだったんだ…今の雄叫びは…」 巴「(雛苺、また派手に演ってるわねw)」 の「まさか今の声は雛ちゃんなんじゃ…?」 め「(デス苺キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!)」 み「この翠星石ちゃんとか雛苺にばらしー…!!♥うはーwwwたまんねーwwwwわwww」 店長こと『草苗みつ』だけは先程撮った衣装写真(もといコスプレ写真)に魂を乗っ取られていた。 たまたま店の近くにいた外の人たち「(゚д゚)…(゚д゚)…(゚д゚)…(゚д゚)…」 なのだから勿論…カラオケルームの方では 雛B「…ooooooooow!!!!!!!!!!」 真「くっ空気全体が震えているのだわっ!あの子いつの間に波紋法を!?」 銀「これはまた凄いデス絶叫ねぇwwww」 翠「こ、鼓膜が破れそうですぅ!!」 蒼「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」 金「この雛苺はまたいつもより強烈かしらー!!」 薔「(゜(。。(゜(。。 (゜(。。(゜゜(。。 (゜゜(。。(゜゜(。。 (゜゜(。。(゜゜(。。!!!!!!!!!! 」 銀「ちょっwばらしぃーwwww貴女ヘドバンまでかましちゃってぇwww後で脳がジャンクになっても知らないわよぉwww」 ♪ !! ♪ !!! ♪ !!!! 雛A「便利便利万歳!便利便利万歳!便利便利万歳人間!!♪ 便利便便利万歳!便利便利万歳!便利便利万歳人間!!♪ ほらビリビリ怒らすか!?ビリビリ怒らすか!?ビリビリ怒らすか!?人間!!♪ ほらビリビリ怒らすか!?ビリビリ怒らすか!?ビリビリ怒らすか!?人間!!♪」 真「あの子、よく舌噛まないわね…可愛い顔してなんて声なの…w」 銀「そりゃぁ日々何百回と聞いてるし歌ってるものぉww逆に翠星石とかだと最初で噛んでそうねぇww」 翠「うるせぇーですぅ!!てめぇーなんかよりかはまともに翠星石の方が歌えるです!!! (それにしても翠星石の頼んだコーラはいつ来るですぅ?)」 気絶していた間に(22,23話参照)とっくに来ているのだが未だ気付いていない翠星石。 例え今気付いて飲んだとしても氷で相当薄くなってるはず…気付かなくて有る意味正解でもある。 雛B「What s Up!!不安材いっぱい!!!犯罪消えない永遠(とわ)に!!!♪ What s Up!!不安材いっぱい!!!♪ 雛C「恨みぃ~罠誰にDown?♪」 雛B「What s Up!!不安材いっぱい!!!犯罪消えない永遠に!!!♪ What s Up!!不安材いっぱい!!!!!!♪」 ♪ ♪ 薔「(゜(。。(゜(。。 (゜(。。(゜゜(。。 (゜゜(。。(゜゜(。。 (゜゜(。。(゜゜(。。!!!!!!!!!! 」 『後悔、先に立たず』と言うことわざを知らずに尚も頭を振り続ける美少女約1名… ♪ ♪ 雛A「生きる意味つまらんか!!生きる意味つまらんか!!生きる意味つまらんか人間!!♪ 生きる意味つまらんか!!生きる意味つまらんか!!生きる意味つまらんか人間!!♪ ほらビリビリ怒らすか!?ビリビリ怒らすか!?ビリビリ怒らすか!?人間!!♪ ほらビリビリ怒らすか!?ビリビリ怒らすか!?ビリビリ怒らすか!?人間!!♪」 雛B「What s Up!!不安材いっぱい!!!犯罪消えない永久に!!!♪ What s Up!!不安材いっぱい!!!♪ 雛C「恨みぃ~罠誰にDown?♪」 雛B「What s Up!!不安材いっぱい!!!犯罪消えない永久に!!!♪ What s Up!!不安材いっぱい!!!!!!♪」 ♪ ♪ ♪ ♪ 雛A「HeyHey♪人間賛歌、愛逃げ人間不安か♪×4 HeyHey♪!人間傘下!!HeyHey!!人間不安感♪!! HeyHey♪!人間傘下!!己ら人間永遠不安感!!♪ 嗚呼、人間!♪」 ♪ ♪ 雛B「(歌詞に載ってないあの部分)♪」 ♪ ♪ 雛B「ムンベイャンディヴア゙ンカァァァァァン!!!!!♪ ヴィライバスグワリンオワイドゥバルス!!!!!♪ デンゼカイルルォ-ルング!!!!!!♪ イッザァイガッザァイルカグベイライヴ!!!!!!」 蒼「ちょwwwwww雛苺wwwwそれなんてオンドゥル語wwwww」 翠「オンドゥル語なんてまた懐かしいものを出すですね蒼星石…(初代のプリキュアも懐かしいですぅ)」 金「カナはカリスが好きだったかしらー」 銀「なぁに寝ぼけたこと言ってんのぉwwwダディャーナザァンで決まりでしょぉwww」 真「辛味噌乙なのだわw」 何だこの薔薇乙女www 一旦切りますね To Be Continue おまけ ~もし金糸雀が銀様に反論していたら…~ 金「カナはカリスが好きだったかしらー」 銀「なぁに寝ぼけたこと言ってんのぉwwwダディァーナザンで決まりでしょぉwww」 金「んだとぉ!?オレァクサムヲムッコロス!!」 銀「…#」 キューン…ジャキシーン! 「ファイナルベント」←銀様の脳内音声 … 金「オ、オンドゥルルラギッタンディスカーーーーーーーー!!!!!!!」 (26)へ戻る/長編SS保管庫へ/(28)へ続く
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薬物療法の位置づけ 薬物療法は,手術後にも本症のコントロールが不十分ないし不良である場合に行います。 A.ブロモクリプチン(ドパミン作動薬)経口投与(※1,※2) メシル酸ブロモクリプチン 2.5~15 mg を1 日 2~3 回に分けて食直後に経口投与する。 B.オクトレオチド(ソマトスタチンアナログ)皮下注射(※1,※3) 酢酸オクトレオチド注射薬 150~300 μg を 1 日 2~3 回に分けて皮下投与する。注入ポンプを用いた連続皮下投与も有効である。 オクトレオチド(ソマトスタチンアナログ)徐放性製剤(※4) 酢酸オクトレオチド徐放性製剤20mgを4週毎に3ヶ月間殿部筋肉内注射する。 その後は病態に応じて10~40mgを4週毎に投与する。 ※1効能・効果,用法・用量等は製品添付文書をご参照ください。 ※2メシル酸ブロモクリプチンの用法・用量 通常,ブロモクリプチンとして 1 日 2.5~7.5 mgを 2~3 回に分けて食直後に経口投与します。なお,年齢・症状により適宜増減が必要になります。 ※3酢酸オクトレオチド皮下注射製剤の用法・用量 通常,成人にはオクトレオチドとして 1 日量 100 または 150 μg より投与を始め,効果が不十分な場合は 1 日量 300 μg まで漸増し,2~3 回に分けて皮下投与します。なお,症状により適宜増減が必要になります。 ※4酢酸オクトレオチド徐放性製剤の用法・用量 通常,成人にはオクトレオチドとして20mgを4週毎に3ヶ月間,殿部筋肉内に注射する。その後は病態に応じて10mg,20mg又は30mgを4週毎に投与するが,30mg投与で効果が不十分な場合に限り40mgまで増量できる。
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原著論文 Effectiveness of home blood pressure monitoring, web communication, and pharmacist care on hypertension control. A randomised controlled trial. Green BB, et al. JAMA, 2008 June 25;299 2857-2867. 論文の背景 高血圧治療は死亡率や心血管疾患による障害を減らすが、ほとんどの高血圧は十分にコントロールされていないままである。インターネット(ウェブ)サービスの使用と家庭血圧モニタリング、薬剤師の支援ケアによる新たなケアモデルが血圧コントロールの改善に効果があるかどうか検討した。 疑問のタイプ:治療 論文デザイン:RCT 論文のPECO P(patient):コントロール不良の本態性高血圧がありインターネットにアクセスできる25-75才の患者778人 平均59.1才、女性52.2%、平均血圧151/89 E(Exposure) & C(Comparison)(3群比較) ①通常ケア ②家庭血圧モニタリング+保護されたウェブサイトでの患者教育 ③家庭血圧モニタリング+保護されたウェブサイトでの患者教育+薬剤師ケア O(Primary Outcome):血圧がコントロールされている患者(<140/90mmHg)の割合、12ヶ月時点での収縮期血圧、拡張期血圧の変化 論文の妥当性 ランダム化か?:されている ITTか?:されている 結果(一次アウトカムについて) 完全に追跡されたのは94%。 一次アウトカムの比較(千人年で計算) ① (95%CI) ② (95%CI) ③ (95%CI) P値(①vs.②) P値(①vs.②) P値(②vs.③) 血圧コントロール<140/90 31%(25-37) 36%(30-42) 56%(49-62) 0.20 0.001 0.001 調整RR 1 1.22(0.95-1.56) 1.84(1.48-2.29) 収縮期血圧(調整平均変化) -5.3(-7.1~-3.5) -8.2(-10.0~-6.4) -14.2(-16.0~-12.4) 0.02 0.001 0.001 拡張期血圧(調整平均変化) -3.5(-4.5~-2.5) -4.4(-5.4~-3.4) -7.0(-8.0~-6.0) 0.21 0.001 0.001 家庭血圧モニタリング+保護されたウェブサイトでの患者教育のみでは、血圧コントロールに関して通常ケアと有意差はないが、薬剤師ケアが加わると有意に血圧コントロールは良くなる。 血圧低下は代用のアウトカムであるが、薬剤を飲むわけではないので導入する意義はありそう。 最終更新日 2008年10月30日 評価者 DK
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* * * 「私は承太郎の支給品、ヨーヨーマッです。 花京院、ポルナレフ、アブドゥルに連絡です。 承太郎は4時から5時まで 運命の車輪戦の休憩所、ダニエル・ダービー戦の戦場に居ます」 「もっと大きな声を出せ」 「私は承太郎の支給品、ヨーヨーマッです! 花京院、ポルナレフ、アブドゥルに連絡です! 承太郎は4時から5時まで 運命の車輪戦の休憩所、ダニエル・ダービー戦の戦場に居ます!」 「もっとだ」 「私は!!!承太郎の支給品!!!ヨーヨーマッです!!! 花京院!!!ポルナレフ!!!アブドゥルに連絡です!!! 承太郎は!!!4時から5時まで!!! 運命の車輪戦の休憩所!!!ダニエル・ダービー戦の戦場に居ます!!!」 コレ位の声なら、結構な距離聴こえるだろう。 「そのまま予定通り東へ向かうぞ。テメェは言われた事以外の事は何もするな」 ―――そう言って、ヨーヨーマッの20m後ろを東へ向かって歩き始めたのが30分ほど前。 そして今、そのまま何事も無く、この“広瀬康一の家”まで辿り着いた。 この先は禁止エリアだ。 取り敢えずヨーヨーマッを静かにさせ、どうしようか迷っている所へ、 「少々遅刻気味じゃったかな。申し訳ない」 と、後ろから声が掛けられた。 声を掛けられる前から気配には気付いていたが、 何だかんだで無事合流出来た事に安堵した。 「無事だったか」 そう言って振り返ると、ツェペリはあのダイアーとかいう男を担いでいた。 「おい、その男どうした?」 「ちょいと目が曇っていたようなのでな、喝を入れてやった。 命に別状は無い」 「目を覚ました途端襲って来るなんてのはゴメンだぜ」 「大丈夫。儂が保証する」 ツェペリがそう言うなら信じよう。 そんな遣り取りをしている内、 「………う」 ダイアーが目を覚ました。 「目が覚めたか」 「ツェペ…リ…さん?俺は………」 呆けた表情で呟いていたダイアーは 「!」 ハッと飛び起き、 「ツェペリさん!済まない!!!」 いきなりツェペリに謝った。 どうやらツェペリの言う通りだったようだ。 「儂は構わんよ。間違いに気付いたのなら、これからやり直せば良いだけの事じゃろ?」 ツェペリがそう言っても、ダイアーの顔は腫れなかった。 そしてダイアーは、懺悔をするかのように呟く。 「しかし、俺は2人、いや、1人と1匹を殺してしまった…。 この罪は購える物では…」 ダイアーのその言葉を聴いた時、俺は“それ”に気付いてしまった。 「ダイアー」 俺が声を掛ける事で、奴は漸く俺の存在に気付いたようだ。 「何だ?」 そのダイアーに向かって、俺は杞憂であって欲しい疑問を口にする。 「お前が殺した奴の名を教えろ」 俺の質問に、ダイアーは躊躇いつつ答える。 多分、自責の念がそうさせているのだろう。 「億泰と…」 出来れば外れて欲しい勘。だがしかし… 「…イギー」 「!!!」 現実は残酷だった。 瞬時に抑え切れないほどの怒りが湧き上がる。 「おや、旦那様の仲…」 ドガッ!!! ヨーヨーマッの耳障りな発言を無言で吹き飛ばす。 「モット、モットォ~~~」などと悶えるヨーヨーマッを無視し、ダイアーの胸倉を掴む。 「…お前の仲間を殺したのか、俺は」 「口を開くな」 今の俺は、目の前の男の全てが気に入らなかった。 口を開けばそれに殺意が湧くし、黙ったら黙ったで癇に障る。 「いいか、テメェが殺したのは俺の仲間だ。 俺はイギーの敵を討ちたくてたまらねぇ。だが、今は辛うじて堪えられる。 その時の過ちにお前は気付いたようだし、テメェの命を奪った所でスッキリする訳でもねぇからな」 俺の言葉に、ダイアーは胸倉をつかまれたまま無抵抗に耳を傾ける。 「だが、このやり場の無い怒りがいつ爆発するか分からねぇ。 だからテメェは何もするな。 今の俺は、テメェが口を開きゃ耳障りだと殺しかねないし、身動きすりゃ目障りだと殺しかねねぇ。 俺が怒りを抑えられそうになるまで勝手に動くんじゃねぇ。分かったか」 俺の命令に、ダイアーは無言で肯いた。 「旦那様。早目に殺「黙ってろ!!!」 ドガアァッ!!! ヨーヨーマッをありったけの怒りを込めて吹き飛ばす。 最悪の召使いは、2部屋ほどぶち抜いて吹き飛んで行った。 「ジョジョよ。ならばお主とダイアーは別行動をとった方が良いのかも知れんぞ」 ツェペリの提案は、言われるまでも無く考えていた事だ。 下手にこいつにうろつかれたら、いつダガが外れてコイツを殺すか分からねぇ。 「そのつもりだ。だが、その前に情報を聴かなくちゃならんからな」 「そうか…」 俺の返事に、ツェペリはそう一言返す。 俺は漸くダイアーの胸倉を掴んでいた手を離し、こいつを解放した。 * * * 儂達はそのまま一先ず近くの家(康一の家)に入り、ダイアーの話を聴いた。 ダイアーの話を要約すると、アブドゥル、億泰と行動を共にし、億泰を殺し、アブドゥルに手傷を負わせた、 その後、康一とイギーに会い、イギーの捨て身の行動により康一を逃がした。 そして儂達に会った、とこのような経緯を辿って来たらしい。 「で、お主これからどうする気だ?」 「波紋戦士としての役割を果たす。 タルカスやディオといった吸血鬼を斃す」 「そうか。目を覚ましてくれたか。ならばジョジョ、儂はダイアー共一緒に行動したいと…」 「…」 「ジョジョ?」 暫く黙ったままのジョジョを不思議に思った儂は、ジョジョに呼び掛けた。 最初はダイアーへの怒りを抑えているのかと思ったが、どうやら違うようだ。 なにやら深く考え込んでいる。 「ジョジョ」ともう一度儂が呼び掛け、ジョジョは漸く顔を上げた。 「ん?あぁ、ちょっとダイアーに聴きたい事がある」 「何だ?」 「アブドゥルはF-5に居るのか?」 「恐らく居ない。あの時アブドゥルは逃げ出した筈だが、その方角までは解らなかった」 「もう一つ。タルカスという奴は、DIOと同じ吸血鬼なのか?という事は、DIOの仲間なのか?」 「吸血鬼だ。ディオの配下だな」 「…」 「ジョジョ。どうかしたのか?」 儂の質問に、ジョジョは意外な返答をした。 「タルカスなら、今は駅に居る」 「「何っ!!!」」 ジョジョの発言内容に、ダイアーと2人で驚いてしまった。 「それは確かなのか!?」 息巻いて訊ねる私に、ジョジョは肯く。 「あぁ。今も動いていないのなら、その場に留まっている筈だ」 「その心配は無い。太陽光により灰になる奴らが移動する手段は無い筈じゃ。 ダイアー。一刻も早く駅前に向かわねば。 夜になったら奴らは動き始める筈。其の前に倒すぞ」 儂の言葉にダイアーは目だけを向けて同意する。 肯かないのは、ジョジョとの約束を護っている為じゃろう。 「ジョジョ、儂はダイアーと其処へ向かう事にする。4時にカフェ・ドゥ・マゴで落ち合おう」 そう言って儂達は立ち上がった。 その時、 「待ちな」 ジョジョに呼び止められる。 「何じゃ」 振り向く儂達にに掛けられた申し出は、又も意外なものだった。 「俺も行く」 「!」 「良いのか!?」 まさかの提案に、又も2人して驚く。 そんな儂達に、ジョジョは帽子を被り直しながら説明する。 「これ以上東に行こうにも、ココから先は禁止エリアだからな。 アブドゥルの居場所も分からんし」 「…」 「それに駅には2人居た。もしかしたら他にもいるかも知れねぇ。 だからこっちも人数が必要だろう。 …ダイアーの事も、少しは怒りが収まって来たしな」 ジョジョなりに色々と思う所があるようだ。 まあ何にしても、儂にとってはジョジョの申し出は願っても無い事。 タルカスを討つ為に、ジョジョは貴重な戦力になる。 「解った。ならば一緒に行こう。ダイアーも構わないな?」 「…」 儂の確認に、ダイアーはやはり目線だけで肯定の意を返してきた。 「よし、じゃあ此れから3人で駅前へ急ぐとしよう」 「あぁ。ヨーヨーマッ!」 「ハイ。何でしょう、旦那様」 「俺は目の前の道を禁止エリアぎりぎりまで近付くから、お前は禁止エリアに入って更に20mばかし東へ行け。 そこから東に向かって、ありったけの声で…そうだな、このボヨヨン岬に届く位の声が出れば理想的だ。 取り敢えずそれだけの声でさっきと同じく拡声器で紙の通り叫べ。 それを終えたら、今度は俺の許可が出るまで何も喋るな」 「了解しました、旦那様」 そしてジョジョとヨーヨーマッは家を出て行った。 そして、外から声が聴こえてくる。 『私は!!!承太郎の支給品!!!ヨーヨーマッです!!! 花京院!!!ポルナレフ!!!アブドゥルに連絡です!!! 承太郎は!!!4時から!!!5時まで!!! 運命の車輪戦の休憩所!!!ダニエル・ダービー戦の戦場に居ます!!!』 其の時、ダイアーがポツリと呟いた。 「…俺は、あの少年にどう償えば良いのだろう」 まるで独り言のようだが、そうではない。明らかに儂へ向けられた言葉だ。 だから儂は斯う返事をする。 「お主が考え、出来る事をせい」 「…」 儂の返事が答えになるか答えにならないかはダイアー次第。 其の言葉を噛み締めるように、ダイアーは暫く黙っていた。 そして、 「…そうだな」 と一言だけ、やはり呟くように言った。 ! 其の時のダイアーの表情を目にした時、儂は得も知れぬ不安に駆られた。 「まさか、お主…!」 不安を口に仕様とした其の時、玄関の扉が開きジョジョ達が戻って来た。そして 「行くぞ」 と私達を促す。 ダイアーは無言で立ち上がった。 続いて儂も立ち上がる。 だが、ジョジョとヨーヨーマッが家を出て、ダイアーが続こうとした時、儂は其の肩を抑えた。 「?」 振り向くダイアーに、私は不安をそのまま口にする。 「贖罪の為に命を捨てようなんて真似は認めんぞ」 「…」 ダイアーは殺人を犯した。其れは許される事の無い事実だ。 しかし、どんな理由があるにせよ、ダイアーに死に走って欲しくなかった。 ダイアーは暫く無言で儂を見つめていたが、暫くして儂の手を払い、再び前を向いて 「そんな事はしない」 と言った。 しかし、儂の不安は拭える事はなかった。 何故なら、ダイアーは儂に背を向けたまま斯う付け加えたのだから。 「贖罪の為に命を賭けるだけだ」 【波紋の達人と幽波紋の達人】 【広瀬康一宅 (D-5)/1日目/日中】 【ウィル・A・ツェペリ】 [能力]:波紋法 [時間軸]:双首竜の間で天地来蛇殺の鎖に捕らえられた瞬間。胴体を両断される直前 [状態]:軽傷(打ち身と額の傷)、処置済み。 [装備]:ショットグラス×2。水入りペットボトル(共通支給品だが、波紋カッターや波紋センサーに利用可能) [道具]:支給品一式×2。薬草少々(リサリサと分けました)。岸辺露伴の手紙 [思考・状況]: 1)承太郎、ダイアーと共に駅へ向かい、タルカス達を倒す。 2)承太郎とダイアーの事を懸念。 3)病院襲撃の為の仲間(リサリサの仲間、承太郎の仲間)を捜す。 4)参加者の中に居る吸血鬼、屍生人を斃す。 5)荒木の能力について自分なりの見解の説明や、御互いの情報の交換(タルカス打倒優先の為後回し)。 【ダイアー】 [能力]:波紋法 [時間軸]:次の書き手さんヨロ [状態]:ツェペリとの闘いによるダメージ、処置済み。 [装備]:無し [道具]:支給品一式×2(但し、水は無し) [思考・状況]: 1)ツェペリ、承太郎と共に駅へ向かい、タルカス達を斃す。 2)波紋戦士としての使命を果たす(吸血鬼の殲滅)。 3)自らの過ちにより2名の命を奪ってしまった事への贖罪。 4)1)~3)の為に、此の身を盾にする事に躊躇いが無い。 【空条承太郎】 [スタンド]:『スタープラチナ』 [時間軸]:ロードローラーが出て来る直前 [状態]:ほぼ無傷(左腕は動かす事に支障は無い)。ダイアーへの怒り(プッツン寸前) [装備]:無し [道具]:支給品一式。拡声器(ツェペリから譲り受けました) [思考・状況]: 1)ダイアーへ怒り心頭だが、2)以降を優先すべきである為、抑えている。 2)ツェペリ、ダイアーと共に駅に向かい、タルカス達を斃す。 3)ヨーヨーマッと拡声器を用いて仲間へ呼び掛ける(まだ仲間の捜してなさそうな場所優先)。 4)3時30分にカフェ・ドゥ・マゴへ行き、仲間を待つ(待ち合わせの10分前到着は基本。余裕を持って30分前)。 5)打倒荒木、DIO。 【ヨーヨーマッ(支給品)】 [現在の主人]:空条承太郎 [装備]:マスク [持ち物]:無し [任務]: 1)承太郎を“助ける” [補足] 1)ヨーヨーマッは攻撃出来ない。能力も完全に封じられている(主人がヨーヨーマッ自体を利用して攻撃というのは可能かも知れない)。 2)主人の命令には絶対服従、しかし命令を曲解して受け取る事もあるかも知れない(ヨーヨーマッを殺すような命令には従えない)。 3)ヨーヨーマッは常に主人の半径20m以内に居なければならない。 4)ヨーヨーマッの主人が死んだ時、又はヨーヨーマッが規則を破ったならヨーヨーマッは消滅。 5)主人変更の命令があれば主人は変わる。但し変更対称人物の同意が必要。 6)主人変更の命令をされた時、次の主人がヨーヨーマッの視界に入っていなければ命令は無効化される。 [補足1]:承太郎の言う『ババァ』とは、リサリサの事です。 [補足2]:承太郎は怒りは治まったといってましたが、全くの嘘です。 [補足3]:承太郎のダイアーへの怒りは殺意ではありません。 投下順で読む 前へ 戻る 次へ 時系列順で読む 前へ 戻る 次へ キャラを追って読む 90 師の教え(中編)~師の教え~ ダイアー 96 4(フォー)プラス1(ワン) 90 師の教え(中編)~師の教え~ ウィル・A・ツェペリ 96 4(フォー)プラス1(ワン) 90 師の教え(中編)~師の教え~ 空条承太郎 96 4(フォー)プラス1(ワン)